
KLMオランダ航空 1705便は、ほぼ定刻の16時40分に出発した。3列×3列のシートで、飛行機というよりバスに近いイメージだ。機内の温度が低かったので、ブランケットをお願いすると「ありません」。ひょえー、ヨーロッパ人って、機内で寒さを感じることはないのかしらん。
配られたサンドイッチとジュースを胃に流し込みながら、2時間30分、半袖シャツで耐える。
19時10分、スペインのマドリッド・バラハス空港に到着。「KLMってパンクチュアルですよ。ボク、一度、空港で置いてかれたことがあるぐらいですから」と旅慣れたハマガシラさんが言っていたのは正しかった。乗客や天候の都合でたとえ出発が遅れても、何とか途中でがんばって到着に間に合わせる。そこに、たくましい「オランダ魂」を感じとる。
といっても問題はこれからだ。到着したターミナル2(T2)からターミナル4(T4)に移動し、イベリア航空の搭乗手続きをし、乗り込むまでに私たちの手持ち時間は145分しかない。
145分もあれば充分じゃん、と普通は思うところだが、(T4)でのMCT(Minimum Connection Time :最少乗り継ぎ時間)は150分。広いか、遠いか、手続きに手間取るのか、何か事情があるので最低でも150分は必要だと決められたわけで、私たちの持ち時間は最初からショートしているのだ。
「昔はMCTにショートしていたら、その時点で航空券は発券されなかったもんよ」と、昔、外資系で秘書をしていたマキちゃんは言う。「結局、MCTをどう考えるかは、あなた次第ですね」と、今回、航空券をお願いしたフェスタ旅行のミチガミ社長にも言われた。
はいはい、自己責任で行きますよん。人生、なるようにしかならん。行けるところまで行ってみる。悩むよりは動け。これがこの50年で私が身につけた人生訓だもの。
西日がギラギラ照りつける。スペインは暑いぞ!半袖の私は、今度は暑さに耐える。
T2のバゲージクレームでザックをピックアップし、最も早く行けそうなルートを探る。T4へ向かう方法は2つ。「地下鉄」を選ぶか、ターミナル間を結ぶ「シャトル」を選ぶか。T4は4年ほど前に完成し、地下鉄の駅ができたのはごく最近。以前は、空港の外を走るバスかタクシーを拾うしかなかったのだという。
地下鉄の方が時間が読めそうだけど、とりあえずシャトルバスの停留所へ向かい、発車時刻を確認する。お、3分後には次のバスがやってくる。グッドタイミング。荷物をかかえてシャトルバスに乗ると、空港周辺のハイウエイを走る、走る、走る・・。T4って、どれだけ遠いんだ。車で10分以上離れていたのではないだろうか。
荒野の中に突然表れるどでかい外観。T4に到着したのは19時50分。イベリア航空の窓口に行くと「自動チェックイン機を使え」という。だが自動チェックイン機の調子が悪く、機械には「有人窓口へ行け」と言われる。私は、機械と人の間を1往復、あっちゃんは2往復した。
ちっとも「自動」チェックインじゃなかったけれど、これで相当時間がつぶれ、急いで搭乗エリアへ向かう。搭乗開始時間は21時5分。
なるほど、広いわ、ここ。ウイングの向こうの方が霞んで見えないもの。
こんなターミナルで搭乗ゲートを間違えたら、おそろしいことになる。100メートルダッシュじゃない、1キロランニングになること、間違いなしだ。
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