2010年10月14日木曜日

Peregrina a Santiago(4)

搭乗時間が刻々と近づいているのに、搭乗ゲートが確定されない。どういうことなのだろう。2135発のイベリア航空8472便はひどく遅れているようだ。売店でペットボトルの水を買い、ちびりちびりと飲む。このペットボトルに何度も水を入れながら、旅の最終日まで持ち続けることになろうとは、この時には知るよしもない。

何度も案内板と待合い椅子の間を往復する。窓の外はどんどん夜景に変わっていく。出発予定時間になって、ようやく到着した機内から人が吐き出されてきた。KLMとイベリア航空では事情が違うようだ。

やっと搭乗。でも、その後も空港内で随分待機し、出発したのは2300。眠くて朦朧としているうちに、機体はレオンへ目ざして飛翔を始めた。真夜中の離陸。オレンジ色のランプがきらきらと反射する。夜の空港は本当に美しい。これまでの旅のいろいろな夜景を思い出す。

マドリッドMadridとレオンLeónの間は50分。上昇が終わり、しばらくまっ黒な大地と並行して飛んでいたかと思っていたら、下降を始めた。日付が変わるころに、レオンに到着。タラップを降り、小さな空港ビルまで歩いていく。さ、寒い、寒すぎる! 気温16度の表示に、半袖の私はとことん震え上がる。

こんな時間になってしまい、まさかホテルの部屋はキャンセルされてないよね、と急に心配になり、空港から電話する。レンタルした国内専用携帯電話、ドキドキ。英語が通じない。最初の「Hello」からして、さっぱり通じない。しかたないので、訥々とスペイン語を使う。

「わたくし、予約しておりますヨシコですが」

「今、どこにいらっしゃいますか?」

「レ、レオン空港なんですが・・・」

No problem!」(ここで突然、会話は英語に変わった)

空港で拾ったタクシーのドライバーは、「あそこはカテドラルだよ」「ここが巡礼の道ね」と説明してくれるが、まっ暗なのと、眠くて頭が回らないので、いまいち街の状況がわからない。ドライバーに20ユーロほどを払い、午前0時20分頃、「Temple riosol hotel」に到着。さっき電話で話したフロントマンは、赤い縁の眼鏡をかけたおじさんだった。

「ボクは、英語はちょこっとしかできないの」。ちょこっとを意味するスペイン語「ウンポコun poco」を強調して笑う。その「ちょこっと」が「No problem!」だったのね。

「おやすみBuenas noches」と言って部屋にあがったのはいいが、ヨーロッパのホテルにありがちな古いタイプの鍵で、今度は部屋のドアがあかない。再びフロントに降りて「開かないよぅNo puedo abrir」と訴え、あけてもらう。ちょこっとの英語と、ちょこっとのスペイン語の応酬。やれやれ。

午前1時、無事着いたことをヨシオに連絡。パスポートをフロントに預けたので、明日、返してもらわなくちゃ。辞書を調べてメモする。Devolve mi pasaporte,por favorでいいのかなぁ。

ざっと入浴し、ベッドへ。1時30分ぐらいに、よっぱらった客が2組帰ってくる。夜遊びの国だね、スペインは。なんだかぞくぞくするので風邪薬ジキニンを飲んで寝る。

長い長い1日。すぐ眠りに落ちた。

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